近年人気の高まりを見せている水道水ウォーターサーバー。

水道水を浄水して使うことでボトル交換や保管、注文や受け取りといった管理が不要になり、さらに低価格と注目を集めています。

今回はそんな浄水型の水道水ウォーターサーバーの概要と選びかた、おすすめ機種をお伝えします。編集部が実際に使ってみたレビューも掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

水道水ウォーターサーバーとは？

水道水をフィルターや浄化装置に通して、不純物、臭い、微生物などを取り除いて使うのが、水道水ウォーターサーバーです。

月々定額制で使い放題なうえ、水道水を利用するため、水の入った重たいボトルを運ぶ必要もありません。当然ゴミも出ないので、環境にも優しいのが特徴です。

水道水ウォーターサーバーの種類

水道水ウォーターサーバーには、水の給水方法によって「補充型（給水型）」タイプと「水道直結型」タイプの2種類にわかれます。ご家庭のニーズや環境に合わせて選んでいきましょう。

タイプ	補充型（給水型）	水道直結型
水の補充方法	自分で水をタンクに給水する	水道から直接水を引き入れる
メリット	設置工事が必要なく設置場所の自由度が高い 水道直結型よりも費用が安い傾向	補充の手間がかからない 卓上型のコンパクトタイプが多い
デメリット	補充の手間がかかる	設置工事が必要（費用が掛かる場合も） 設置場所が限られる場合がある

補充型（給水型）タイプ

補充型（給水型）のタイプは、機種上部に貯水タンクがあり、水道水を直接注ぎます。

容量は機種により異なりますが、タンクが空になる前に、水のつぎ足しを行います。タンクは取り外しができるので、定期的に洗って清潔な状態を保ちましょう。

コンセントがあればどこにでもおけるので、置き場所の自由度は高く、設置工事の必要もありません。

浄水フィルターは半年から1年のスパンで交換するのが一般的。交換時期になると自動的にメーカーからフィルターが届きます。自分で管理しなくていいので、うっかり交換を忘れる心配がないのはありがたいですね。

料金については水道直結型よりもややリーズナブルな傾向があり、数百円～1,000円程度の差があります。

水道直結型タイプ

水道直結型タイプは、水道管から分配し、ウォーターサーバーに直接給水できます。

そのため、取り付け工事は必要ですが、水を自分で補充する手間がありません。基本的にホースが届けばどこでも設置は可能ですが、住環境によっては希望の場所に設置できないケースも。

また補充型に比べ取り扱いのメーカーが少なく、選択肢が少ない傾向にあります。キッチンなどに置けるよう卓上型が主流なので、床置き型で探している場合にはさらに選べるサーバーが限られてしまうでしょう。

フィルターは補充型と同じく、半年から1年程度で交換が必要です。

水道水ウォーターサーバーのメリット

水道水ウォーターサーバーを利用することでどんなメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

浄水器にはない機能がある

水道水をろ過して浄水できる機能は、蛇口に取り付けるタイプの浄水器と似ていますよね。

「それなら浄水器をつければいいのでは？」と思いがちですが、大きく違うのは、温水と冷水がいつでも使える点。赤ちゃんのミルクづくりや料理など、用途に合わせてすぐに使えるのが特徴です。

お湯を沸かす、水を冷やす作業はちょっとしたことかもしれませんが、毎日積み重なれば結構な手間に。この手間が省けるだけでもQOL向上を実感できるでしょう。

また温水や冷水だけではなく、機種によっては常温水が使用できたり、好みの温度設定にできたりと、さまざまな機能が搭載されています。

月々定額制で使い放題

水道水ウォーターサーバーは、水道水を利用するため、宅配型では高くなりがちな水の料金を安く抑えられます。

その分レンタル料は宅配型よりも高く設定されていますが、毎月ほぼ定額で浄水を利用できるので、予定外の出費がありません。

「思ったよりも水を使ってしまい予定より料金が高くなった」なんていう失敗がないので、安心して使えます。

ノルマを気にせず使える

逆に水の使用量が少なく、「ノルマ分を使い切れるか心配」という人にもぴったりなのが水道水ウォーターサーバー。

宅配型では決められていることの多い月々のノルマがないため、自分のペースで使えます。

宅配型でもスキップ制度を使えばボトルの使用ペースをゆるやかにできますが、手続きが必要だったり、2カ月以上連続のスキップは手数料がかかったりと制限があることがほとんど。

水道水ウォーターサーバーなら、一人暮らしや留守の時間が多いご家庭でも自由度高く使えます。

重たいボトルを持ち運ぶ必要がなく、保管スペースも不要

女性や高齢の方にとっては、水ボトルを持ちあげたり、持ち運んだりするのも手間がかかりますよね。

水道水ウォーターサーバーは、そもそも水ボトルがないため、交換の必要がありません。

補充型なら水をタンクに補充する手間はありますが、水ボトルのストックで部屋が狭くなる、というデメリットも解消できるでしょう。

また注文や受け取り、飲み終わった後の処理もないため手間いらずで利用できます。

水道水ウォーターサーバーのデメリット

水道水ウォーターサーバーは、便利な反面、以下のようなデメリットもあります。

水の味にこだわりがある人にとっては物足りない

水道水ウォーターサーバーは、手軽さがメリットです。しかし、宅配型のウォーターサーバーやペットボトル天然水のように採水地にこだわっているわけではありません。

あくまでも、身近な水道水を利用しています。全国各地から採取された天然水や、ろ過されたピュアウォーターなどに比べるとミネラル成分、硬度、味わいなど、物足りない点があるでしょう。

定期的なメンテナンスが必要

ウォーターサーバーを快適に使うためには、メンテナンスも重要です。

不純物を取り除くフィルターも長く使えば浄水機能は低下傾向に。水道水ウォーターサーバーの場合、半年～1年に1回の頻度でフィルター交換が必要です。

基本的には自分で行いますが、メーカー側が無料で対応してくれるところもあります。

また日ごろのお手入れも大切です。サーバー本体、給水口や水の受け皿は汚れが溜まりやすい場所でもありますので、清潔な布巾やブラシで定期的に汚れを取りましょう。

簡単なメンテナンスではありますが、こういった手間が面倒に感じる人もいるかもしれません。

ストックができないため、災害対策の備蓄水としては不向き

宅配型のウォーターサーバーのボトルは、長期保存ができる、かつ定期的な配送によりローリングストックが可能です。

機種によっては停電中でも使えるため、万が一災害が起こったときにも備蓄水として役立つでしょう。

対して、水道水ウォーターサーバーは、水道が止まってしまうとウォーターサーバーに水を供給できません。別途備蓄水を準備するなど、対策が必要です。

災害の備えとしても利用したい人は宅配型ウォーターサーバーのほうが向いているでしょう。

水道水ウォーターサーバーの選び方6つのポイント

ここまで、水道水ウォーターサーバーの特徴やメリット、デメリットについてみてきました。

水道水ウォーターサーバーを選ぶ際には、ご家庭やオフィスの環境に合わせて次のポイントに注目してみましょう。

補充型か水道直結型か

水道水ウォーターサーバーには、補充型と水道直結型の2タイプがあります。

補充型は、水道水を自分でタンクに入れて給水するタイプ。都度手間はかかるものの、コンセントさえあればどこにでも設置できる手軽さがあります。

水道直結型は、水道の配管から分配させて、水道水をサーバーに接続して給水するため、初期工事が必要。その分水道水の供給は自動で行われますので、水を補充する手間は省けます。

また補充型のほうが取り扱いメーカーが多く、サーバーを選びやすいという傾向も。コスト、利便性なども考慮してどちらがいいかを選びましょう。

月額費用

月額料金についても確認しておきましょう。水道水ウォーターサーバーの月額レンタル料を平均してみると、3,000円前後が主流です。

宅配型ほどメーカーによる大きな金額の差はありませんが、補充型のほうがややリーズナブルな傾向があります。

またサポート料金を設定し、メンテナンスや故障時は無償で対応するなどサービスを付加しているメーカーも。

お得に始められるキャンペーンが各メーカーで行われていますので、ぜひ活用しましょう。

サイズ・デザイン

ウォーターサーバーを置きたい場所におけるのか？ということも重要です。

床に置くロングタイプが主流ですが、メーカーによっては卓上に置けるコンパクトなものも取り扱っています。

キッチンやテーブル、棚の上なども設置場所の候補になりますので、スペースがどれくらい確保できるのか事前に確認しておきましょう。

デザインについてはシンプルなものからこだわりのおしゃれなモデルまでさまざま。部屋の雰囲気やお好みに合わせて選びましょう。

機能

水道水ウォーターサーバーには浄水機能と冷水・温水が使える以外にも、便利な機能が搭載されています。

常温水が使えるタイプ、弱温水や弱冷水など好みの温度に変えられる温度調整機能が付いたタイプ、その他エコモードや自動クリーン機能を搭載したタイプなどさまざま。

欲しい機能がついているかも比較検討の候補にしてみましょう。

サポートやメンテナンスの有無

ウォーターサーバーは使い込むうちに汚れや劣化も見られるようになります。そんなときはメーカーのサポートやメンテナンスがあると安心。

クリクラfeelfree、feelfree putioは年に１度サーバーを交換してくれますし、アクアバンクは専門スタッフが訪問メンテナンスを行ってくれます。いずれも費用はかかりません。

自動クリーン機能が搭載されているサーバーの場合はメーカーによるメンテナンスは不要ですが、「初めての利用で不安」「万が一に備えたい」という人はサポート体制を重視して選ぶのも良いでしょう。

もちろんトラブルなどの相談や問い合わせは各メーカーとも、電話やWebから受け付けています。

契約期間と解約金

ウォーターサーバーではほとんどのメーカーに契約期間が設けられていて、満了前に解約すると解約金が発生するシステムになっています。

契約期間はメーカーやプランによりさまざまですが、2年が一般的です。

中にはお試しで利用がしやすいように1年契約のメーカーもあれば、5年と長めの期間を設けているところも。解約金については6,000円台～30,000円台とかなり幅があります。

一時的な利用になるか、長く使いたいかも合わせて契約前に確認しておきましょう。

浄水型の水道水ウォーターサーバーおすすめ10選

それでは、ここからは、各メーカーの商品の特徴を見ていきましょう。

水道水ウォーターサーバーのよくある質問

製品や料金について、水道水ウォーターサーバーの気になるところを解消！今後導入される際の参考にご覧ください。

レンタル料の他にかかる料金はある？

水道直結型の場合、設置工事費が別途必要な場合があります。水道代や電気代についてはレンタル料には含まれません。

水道水ウォーターサーバーの買い切り（購入）は可能？

月額定額制のレンタルが主流ですが、メーカーによっては可能です。

費用は通常のサーバー販売価格に加えて、設置工事費と別途カートリッジ代が必要です。

長い目で見ればレンタルするよりもお得な場合もありますが、メーカーのサポートや不要になったときの処理などを考えると購入はあまりおすすめできません。

水道水ウォーターサーバーと浄水器の違いは？

水道水ウォーターサーバーは、高性能カートリッジで水道水をろ過して、冷水や温水に変えて提供します。

浄水器は、水の浄化に特化しており、ウォーターサーバーに比べると低コストで、設置スペースも必要ありません。

ろ過さえされていれば十分という人には浄水器で問題ありませんが、便利さを求めるなら水道水ウォーターサーバーを検討するのも一つの手です。

水道水ウォーターサーバーの支払い方法は？

水道水ウォーターサーバーの支払いは、メーカーによって異なりますが、ほとんどの場合はクレジットカードのみとなっています。

口座振替や代引きなどによる現金払いを希望する人は宅配型のウォーターサーバーも検討してみましょう。

まとめ

今回は浄水型の水道水ウォーターサーバーの特徴や、おすすめ機種を紹介してきました。

水道水ウォーターサーバーは定額制で利用でき、手軽にウォーターサーバーを利用できるのが大きな利点です。各種メーカーによってもサーバーの特徴は変わります。

ご自身のライフスタイルに合わせて、長く愛用できるタイプを選んでいきましょう。

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