日本に暮らしていると意識する機会はあまりありませんが、新鮮で安全な水を手軽に利用できることは、健康で快適な生活の基本です。

一人暮らしをしている方にとって、ウォーターサーバーは水道水よりも飲み水を便利にそして安心して利用するための解決方法の一つ。しかし、ウォーターサーバーを導入する際には、そのメリットとデメリットを理解し、自分のライフスタイルに合った選択をすることが重要です。

今回は、一人暮らしにおけるウォーターサーバーの便利な点と課題、そしてあなたにピッタリなサーバーの選び方などについてご紹介します。

一人暮らしのウォーターサーバーは宅配型？浄水型？

一人暮らしでウォーターサーバーを選ぶときにまずチェックしたいのが「宅配型」と「浄水型」のどちらかです。

次にライフスタイル、予算、水の使用量、そして水質への好みでウォーターサーバーを選ぶことをおすすめします。

宅配型ウォーターサーバーについて

宅配型ウォーターサーバーの飲み水には、天然水とRO水があります。

天然水は水源地から直接汲み取るため、多くの人が好む、ミネラルを含んだ自然なままの味わいが特徴です。RO水は逆浸透膜（RO膜）を用いて不純物をろ過したお水のことです。そのため、純水やピュアウォーターなどと呼ばれることもあります。

浄水型と比べると、宅配型は高価になる傾向があり、さらにボトル交換の手間を考慮する必要も。使い終わったボトルを回収するリターナブルの場合、空のボトルの保管スペースも必要です。

浄水型ウォーターサーバーについて

一方、浄水型ウォーターサーバーは、浄水フィルターを通して水道水をろ過し、不純物を除去するタイプとなります。コスト面では浄水型も初期費用はかかるものの、定額制のためランニングコストは宅配型に比べて低くなります。

定期的にフィルター交換が必要となる反面、宅配型のようなボトルの交換の必要がなく、保管スペースも節約できますよ。

ボトルの注文や受け取りなどの管理も不要のため、仕事や外出などが多い一人暮らしにも使いやすいでしょう。

一人暮らしでウォーターサーバーを使うメリット

ここからはウォーターサーバーを使うメリットについてご紹介していきます。

おいしい水がすぐ飲める

ウォーターサーバーで飲める水は、天然水や水道水をろ過した浄水です。

天然水は、ミネラルを含んだ自然のままのおいしい水の味わいを楽しめるので、水の味にこだわる人には天然水が飲めるウォーターサーバーが人気です。

浄水は、水道水に含まれている塩素を中心とした不純物を取り除いているので、さっぱりとおいしく飲むことができます。

ウォーターサーバーは、いつでもお好みの温度の水を手軽に利用できるのも便利なポイント。

また、飲料用にペットボトルの水を店で購入するという方も多いと思いますが、ウォーターサーバーがあれば重いボトルを買う必要がなくなり、運ぶ手間も省けます。

環境に配慮したい場合には、浄水型ウォーターサーバーを選ぶことで、プラスチックボトルの使用を削減できるというメリットもあります。

水を買う・お湯を沸かす手間が不要

宅配型ウォーターサーバーなら水が定期的にボトルで届くので、わざわざお店まで水を買いに行く必要がなくなります。

また、宅配型・浄水型を問わずウォーターサーバーには温水機能があるため、お湯を沸かす必要がありません。飲み物はもちろん、軽食やインスタント食品の調理にも使えるので、時短につながるのも嬉しいポイントです。

災害時の備蓄水になる

ウォーターサーバーの水は、災害時の備蓄水としても役立ちます。

一部の宅配型ウォーターサーバーの交換用ボトルは、非常用コックを取り付けることで災害発生時にそのまま利用できる飲料水となります。

一人暮らしは万が一の時に頼れる人もいないため、一人暮らしこそウォーターサーバーの水が災害時の備蓄水として役立ちます。

しかし、浄水型ウォーターサーバーは水道が止まってしまうと使用できないので注意が必要です。

一人暮らしでウォーターサーバーを使うデメリット

一人暮らしをしている時に役立つウォーターサーバーですが、デメリットもあります。ここからはウォーターサーバーのデメリットについてご紹介いたします。

水を使いきれない可能性がある

定期配送される宅配型ウォーターサーバー（ボトル式）では、通常大容量のボトルが使用されるため、水を使いきれない可能性があります。

通常、ウォーターサーバーのボトルは12Lが一般的。ノルマは月に2本（24リットル）とされていることが多いため、この量を短期間で使い切るのは困難な場合があります。

一人暮らしでウォーターサーバーを検討する際には、実際の水の消費量を考えて、サーバーの容量や交換頻度を決めることが重要となります。

宅配型ウォーターサーバーを選ぶ際は、ノルマや宅配のスキップができるかなども確認すると良いでしょう。

どうしても使いきれそうになければ、浄水型ウォーターサーバーを検討してみるのもいいですね。

部屋のスペースをとる

一人暮らしでウォーターサーバーを使用する際のデメリットの一つとして、「部屋のスペースをとる」という点も挙げられます。

ウォーターサーバー自体が占めるスペースに加え、宅配型ウォーターサーバー（ボトル式）の場合は交換用のボトルや空のボトルの保管スペースも必要になります。

浄水型ウォーターサーバーの場合、ボトルの交換や保管の問題はありませんが、それでもサーバー自体が一定のスペースを必要とするため、部屋の広さやレイアウトを考慮する必要があります。

ウォーターサーバーには、キッチンや棚の上などに置ける卓上型サーバーもあります。大きなサーバーを置く場所がない人は、卓上型サーバーを選ぶことで設置スペースを削減できるでしょう。

一人暮らしでウォーターサーバーを導入する際は、部屋の利用可能なスペース、家具の配置、日常生活の動線などを考慮しましょう。

ウォーターサーバーは一人暮らしにはいらない？

この記事を読んでいる方の中には「本当に一人暮らしでウォーターサーバーは必要？」「考え直した方がいいのでは？」と迷っている人もいるでしょう。

結論から言えば、ウォーターサーバーは必ずしも必要なものではありません。もちろんなくても生活はできますので、少しでも出費を抑えたいという人にはいらないでしょう。

ただ、水を冷やしておいたり、お湯を沸かしたりと、ちょっとした手間が省けるだけで生活の質が向上するのは間違いありません。

疲れて帰ってきてすぐにインスタントのスープやカップ麺が食べられる、朝起きてすぐに冷たい水や白湯が飲めるなど助けられる場面はたくさんあります。

最近は2,000円台から使えるものもあり、ウォーターサーバーはそれほど敷居の高いものではなくなってきています。その便利さ・快適さに料金が払えるかどうかで考えてみるといいかもしれませんね。

一人暮らしのウォーターサーバーを選ぶポイント

ウォーターサーバーを一人暮らしの部屋で使うメリット、デメリットがわかったところで、次にウォーターサーバーを選ぶためにはどのようなポイントをチェックするかについて紹介していきます。

総合的な料金を確認

まず、ウォーターサーバーを選ぶ際に、料金について確認しましょう。料金にはサーバーのレンタル費用や購入費、水のコスト、メンテナンスや配送の料金が含まれます。

単にサーバーのレンタル料だけを見るのではなく、定期的に必要となる水のボトル代、交換用フィルターの費用、さらには電気代も考慮するのがポイントです。

また、ウォーターサーバーによっては定期メンテナンスが必要になることもあり、追加料金が発生することもあります。

このように全てのコストを事前にしっかりと理解して実際に支払う費用を大まかに計算することで、予期せぬ高額な請求を受けることを避けるだけではなく、満足のいくウォーターサーバー選びにもつながります。

宅配型・浄水型のどちらかを選ぶ

宅配型はボトルに入った水を定期的に宅配してもらうタイプで、天然水やRO水などさまざまな水質の選択肢がありますが、ボトルの交換が必要で空のボトルの保管場所なども考慮しなければなりません。

一方、浄水型ウォーターサーバーは家庭の水道に直接接続して使用するタイプと、サーバーについているタンクに手動で水道水を補充するタイプがあります。

浄水型ならボトルの交換や保管の手間が省けるため、スペースが限られている一人暮らしに適しているだけではなく、ランニングコストが宅配型に比べて一般に低く抑えられる点も大きなメリットです。

ノルマの有無

ウォーターサーバーの契約時に注意したいポイントはいくつかありますが、意外と見逃されがちなのが宅配型の「注文ノルマ」です。

例えば、一部のウォーターサーバー会社では「4週間ごとに2本配送」や「3ヶ月で6本以上」といった具体的な決まりがあります。

こうした注文ノルマがある場合、実際に使うより多くのボトルを購入しなければならなくなってしまう可能性があります。

特に、一人暮らしの場合や水の消費量が少ない家庭では、無駄な水のストックが増えてしまうことも。注文ノルマの有無をまずチェックして、水の消費量に適したプランを選ぶようにしましょう。

支払い方法

支払い方法はクレジットカード払いをはじめ、銀行引き落としや代引きなどさまざまな手段がありますが、個人で契約する場合の多くはクレジットカード払いとなっています。

中には口座振替を選択できるメーカーもあるので、クレジットカード以外の支払い方法を希望する人は確認しておきましょう。

契約期間を確認

ウォーターサーバーには多くの場合、契約期間が設定されています。契約期間を満了する前に解約してしまうと解約金が発生するため、何年契約なのかよく確認しておきましょう。

一般的には2年契約が多いですが、メーカーやプランによっても異なります。料金が安くなるプランの場合は長期契約になっていることが多いので、その期間使えそうかも想定して選ぶといいですね。

【宅配型】一人暮らしにおすすめウォーターサーバー5選

ここから、実際に一人暮らしの方へおすすめな宅配型のウォーターサーバーをご紹介します。

【浄水型】一人暮らしにおすすめウォーターサーバー5選

続いて、一人暮らしにオススメの、浄水型のウォーターサーバーを紹介していきます。

一人暮らしでウォーターサーバーを使用する際によくある質問

ここからは、一人暮らしの方がウォーターサーバーを設置するときによくある質問に、一問一答で回答していきます。

1ヵ月にかかるウォーターサーバーの電気代はいくら？

ウォーターサーバーの1ヵ月あたりの電気代は、サーバーの消費電力や日々の使用頻度、節電モードがあるかなどによっても変化します。

平均すると概ね約1,000円程度となりますが、各メーカーから電気代の目安が提示されていますので、確認しておきましょう。

掃除やメンテナンス方法は？

ウォーターサーバーの掃除やメンテナンスは、サーバーを清潔に保ち安全に水を利用するために重要です。

日常の掃除ではウォーターサーバーの外側を柔らかい布やスポンジで拭き、注ぎ口、受け皿も定期的に清潔な布で拭き取ります。

内部の清掃は、専用の洗浄キットや推奨される洗浄液を使用してメーカーの指示に従って行い、ボトルの交換時には、ボトルの底やサーバー上部の接続部分も清潔に拭き取ります。

浄水型ウォーターサーバーでは、フィルターの定期的な交換は欠かせません。また、給水タンクもこまめに洗うことをおすすめします。

配送時期までに水を使いきれなかったら？

定期配送をする宅配型ウォーターサーバーでボトルを使いきれないようであれば、次回の配送量を調整しましょう。多くのウォーターサーバーは配送スケジュールの変更やボトルサイズの調整に対応しているため、消費量に応じて調整すると良いでしょう。

もし調整が難しい場合は「スキップ」が有効です。配送自体を一時停止できるので、必要以上にボトルがたまってしまうのを防げますよ。スキップはほとんどのメーカーで利用可能なので、問い合わせてみましょう。

まとめ

今回は、一人暮らしのときにウォーターサーバーを取り入れるメリットとデメリットについてご紹介しました。

こうしたメリット・デメリットをトータルで比較・検討して、自分のライフスタイルやニーズに合ったウォーターサーバーを選んでみてはいかがでしょうか？

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